子どもの内股、見過ごしていませんか?

内股とは、歩行時や立っている時に足先が内側を向く状態のことです。

特に男の子に多いのが「大腿骨前捻過多」と呼ばれる、

大腿骨が内側にねじれた状態です。

「病気ではないから大丈夫」と思われがちですが、

内股はスポーツパフォーマンスの低下につながることがあります。

走るのが遅い、加速や切り返しが苦手、ジャンプ力が弱い、転びやすい

そういう特徴が見られる場合、身体を効率よく使えていない可能性があります。

また、ペルテス病大腿骨頭すべり症発育性股関節形成不全などの

整形外科疾患が隠れていることもあります。

さらに、内股は股関節だけでなく膝や足首にも負担をかけ、

オスグッド病やシンスプリントなどのスポーツ障害のリスクを高める可能性があります。

姿勢の乱れや疲れやすさにも影響することがあります。

子どもが十分に身体を動かす機会が減っている近年、

股関節の機能が十分に発達しないまま成長するケースも増えています。

女の子の内股は「股関節」に注目

女の子の内股で特に注意したいのが、発育性股関節形成不全です。

股関節の受け皿が浅い状態で、軽度の場合は乳幼児期に見逃されることもあります。

症状がないことが多く放置されがちですが、

将来的な股関節トラブルにつながる可能性があります。

股関節形成不全は成人後の変形性股関節症のリスク因子として知られており、

30~50代になって股関節痛や機能障害が現れるケースも少なくありません。

日本で女性に変形性股関節症が多い背景の一つとしても指摘されています。

また、女の子は骨盤の構造上、膝が内側に入りやすい「ニーイン」が起こりやすく、

ジャンプや方向転換の際に膝への負担が増加します。

そのため、前十字靭帯(ACL)損傷や膝のスポーツ障害のリスクにも注意が必要です。

内股は見た目の問題ではなく、「なぜ内股になっているのか」を見極めることが大切です。

成長過程によるものなのか、股関節や運動発達の問題なのか、

あるいは整形外科的な疾患が隠れているのかによって対応は異なります。

子どもの身体づくりは未来への投資です。

特に女の子の場合、今の歩き方だけでなく、

20年後、30年後の股関節や膝の健康まで見据えて考えることが重要です。